フォーマルな服装は、結婚式や入学式、卒業式、パーティーなどさまざまな場面で必要になります。しかし、「フォーマル」と一口に言っても、式典のタイプによって雰囲気や求められる装いは微妙に異なります。結婚式では華やかさが重視される一方、学校行事では落ち着いた印象が求められるなど、場に合ったコーディネートが鍵となります。
今回は、主な式典のタイプごとにおすすめのフォーマルコーディネートや注意点を解説していきます。シーンにふさわしい装いで、周囲に好印象を与えつつ自分らしさを演出しましょう。
結婚式は、フォーマルの中でも最も華やかな場の一つ。特に披露宴では、ゲストも装いを楽しむことが期待されます。ただし、主役はあくまで新郎新婦なので、出しゃばりすぎないような上品なコーディネートを心がけましょう。
・ドレスの選び方
女性の場合、ミディ丈からロング丈のドレスが一般的です。素材はシルクやサテン、レースなど、華やかさを感じさせるものが人気。カラーはピンクやブルー、グリーンなどのパステルカラーが華やかな印象を与えます。ただし、白やアイボリーは花嫁の色とされるため避けましょう。
・アクセサリーと小物
パールのネックレスや小ぶりなクラッチバッグが定番です。ビジュー付きのアクセサリーやキラキラしたストーンをあしらったパンプスを取り入れると、一気に華やかな雰囲気に。ただし、大ぶりのアクセサリーや派手すぎる装飾は控えめにしましょう。
・男性のフォーマルスタイル
男性は基本的にブラックスーツまたはダークカラーのスーツを選びます。ネクタイは明るいシルバーやブルー、パステルカラーなど、華やかさを感じさせるものを選ぶとよいでしょう。ポケットチーフを取り入れると、おしゃれ度が一段上がります。
入学式は、新しいスタートを祝う晴れやかな場。落ち着きつつも明るい印象を与えるコーディネートが求められます。特に保護者として出席する場合は、あくまで主役は子どもであることを忘れず、控えめな華やかさを心がけましょう。
・スーツやセットアップが主流
女性の場合、ベージュやライトグレー、パステルカラーのスーツやセットアップが定番です。スカートまたはパンツスタイルを選ぶ際は、シンプルなデザインを基調とし、ジャケットやブラウスで上品にまとめると好印象です。
・アクセサリーとコサージュ
パールのネックレスやイヤリング、控えめなデザインのコサージュを取り入れると、春らしい明るさを演出できます。コサージュの色は服装とバランスをとることが大切で、同系色かワントーン明るい色を選ぶと良いでしょう。
・男性の服装
男性はダークスーツに白またはライトブルーのシャツ、シンプルなネクタイでまとめるのが基本。入学式では明るい色のネクタイを選ぶと、子どもたちの成長を祝う雰囲気にマッチします。
卒業式は、感動と別れの場でもあり、厳粛な雰囲気が漂います。入学式と異なり、落ち着いたトーンの服装が求められるため、華やかさよりも品格を意識したコーディネートを心がけましょう。
・控えめなカラーのスーツ
女性の場合、ブラック、ネイビー、ダークグレーなどのダークカラーのスーツやセットアップが好まれます。インナーは白やライトグレーなど落ち着いた色合いを選び、過度な装飾を避けると厳粛な場にふさわしいスタイルになります。
・シンプルなアクセサリー
パールやシルバーのアクセサリーで、控えめながらも洗練された印象を演出しましょう。コサージュは卒業式では省略する方が無難ですが、着用する場合は白や淡い色のものを選ぶと落ち着いた印象に。
・男性の服装
男性は黒やネイビーのスーツに白シャツ、ダークカラーのネクタイが基本です。シンプルかつ端正な装いを心がけると、厳粛な式典の雰囲気に溶け込みます。
パーティーは、式典とは異なり個性を出しやすい場でもあります。特に、ビジネスカジュアルやセミフォーマルの場では、遊び心のあるコーディネートを取り入れることで、場の雰囲気を楽しむことができます。
・カラードレスやセットアップ
女性の場合、華やかなカラードレスや、ブラウスとスカートのセットアップなどで軽やかな印象を出すと◎。素材にこだわり、光沢感のあるサテンやレースを選ぶことで一層おしゃれな雰囲気に仕上がります。
・大胆なアクセサリーでアクセントを
パーティーシーンでは、大ぶりのアクセサリーやストーンを取り入れて、華やかさと個性をプラスしましょう。クラッチバッグやストラップ付きのヒールなど、遊び心を感じさせる小物もおすすめです。
・男性のスタイリング
男性の場合、ジャケットにノータイやカジュアルなネクタイを合わせることで、程よいフォーマル感とリラックス感を両立させられます。カラーパンツや柄物のシャツを取り入れると、おしゃれな印象が際立ちます。
結婚式や卒業式とは異なり、宗教儀式や伝統的な式典では、その場の文化や習慣を尊重した服装が求められます。場の格式に合ったコーディネートを選ぶことが大切です。
・女性の服装
伝統的な式典では、シンプルで控えめな装いが基本。着物や無地のワンピース、セットアップスーツなど、華美になりすぎないものを選びましょう。色味も白や黒、ネイビーなどの落ち着いたトーンが無難です。
・男性の服装
男性は黒やダークカラーのスーツに、白シャツとシンプルなネクタイが基本。格式の高い場では、礼服やモーニングコートを選ぶ必要がある場合もあります。事前にドレスコードを確認しておくと安心です。
フォーマルな場では、TPO(時と場所と場合)に合った服装が求められます。同じフォーマルスタイルでも、結婚式や入学式、卒業式など、式典ごとの特徴を押さえた装いを心がけることで、周囲に好印象を与えられます。
シンプルなスーツやドレスにアクセサリーや小物で華やかさをプラスするなど、場の雰囲気に合わせたスタイリングを楽しみつつ、マナーを守った装いを選びましょう。どの場でも、自分らしさと品格を両立させたコーディネートで、自信を持って参加してください。